2009年1月アーカイブ

ジャファル・パナヒ監督『オフサイド・ガールズ』。

2007年公開作品。


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それは2005年6月8日。
ドイツW杯アジア最終予選、イラン×バーレーン戦でのできごと。

その日、首都テヘランのアザディ・スタジアムには気勢を上げるサポーターたちにまじって、男装した少女がやってきた。

何やら思いつめた表情の彼女はダフ屋の言い値でチケットを買い、試合を観ようとするも、入り口でばれてしまう。

拘束され、連れていかれたスタジアムの一画。
そこにいたのも、あれこれ画策して男装した少女たちだった。

彼女たちは何とか試合を観ようと試みるが……。


「女性はスタジアムでのサッカー観戦禁止」という裏をかいた少女たちとその行動を阻止するスタジアムの警備兵たちとのやりとりが淡々と繰り広げられていく92分。

はでな何かは決して起きないのに、観せてしまうのはさすがイラン映画です。

少女たちは古い慣習に抵抗しますが、安易な批判に傾いていないところがミソ。

トイレに行きたいもうがまんできない! という少女を仕方なく男性トイレに連れていく警備兵のシーンは印象的で、警備兵はまず少女に選手のポスター(なぜかカリミ)をかぶせ、目玉の部分をくりぬくのです。

トイレはとんでもなく汚い落書きだらけなので、できるだけそれらが視界に入らないようにと。

少女がトイレを使う間、警備兵はトイレにいた男どもを追っ払い、入ろうとする男をも遮断する徹底ぶり。

しかしそこで、ひと悶着あって、そのすきをついて少女脱走。

ありがちな展開なれど、この辺りの流れはよく考えられていると思います。

守られる者と守る者、それぞれに言い分があるのだということ。

そして、客席に向かっていく少女を後ろから追っていく場面は、なんともいえない臨場感があって、やっぱりスタジアムで観る試合が特別なのがわかる。

実際のピッチ場の場面はないも同然ですが。ね。

(期待してたのに)

少女たちのサッカーに対する熱い思いは、サッカー好きでなくても感動をおぼえるでしょう。

ただ。

あのときのアジア最終予選の経過を知る人には、より訴えるものがあるのではと思います。

最初に登場した男装少女の思いつめた表情の理由は、終盤に明かされます。

ちょっとネタばれになるかしら。

以下、注意。


アザディ・スタジアム、日本×イラン戦と本編はつながっています。

彼女の答えに、わたしはみごと不意打ちをくらいました。



ゲド戦記

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宮崎吾郎監督『ゲド戦記』。

2006年公開作品。


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不吉な予兆に世界が覆われる中、大賢人ハイタカが出会ったのは、父王を殺して失踪した王子アレンだった。

アレンは自らに巣食う影におびえながらも、ハイタカと旅をしていく……。

ここに、両親に焼き殺されかけた少女テルー、ハイタカの昔なじみの魔女テナー、ハイタカと激しく対立する魔女クモがからんで、光と闇の物語は語られます。

本編115分のうち、最初の1時間は世界観や人物関係の説明にあてられており、お世辞にもなめらかで手際のよい構成とはいえない本作ながら、悪役が大変魅力的です。

その描写もいいんですが、声/俳優がまたすばらしい。

クモの手下であるゴロツキ兵、ウサギを演じる香川照之のならずものかげんといい、闇の魔女クモを演じる田中裕子のなんともいえない妖美さといい、いい俳優は声優やってもはまる。

特に終盤におけるクモの変化を力むことなく演じきった田中裕子、みごとすぎます。

ついでに、アレンも闇にのっとられてる彼の方がよかったな。

原作未読な上、壮大な物語なので、細部までしっかり理解できたか心もとないんですが、これはこれで好きな作品ではあります。



特に食べたいものが見当たらなかったので、お昼はカップラーメンにしました。


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シーフードのライトです。

どんなふうなんだろーと食べてみたらば、


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通常味にくらべて、コクがないような気がしました。

惜しいなライト。



田辺聖子の味三昧

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田辺聖子監修『田辺聖子(おせいさん)の味三昧』。


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1990年7月初版。

講談社発行。


ご自身の小説に登場したり、得意だったり、な料理を集めた一冊。

普段のおかずからパーティ料理までいろいろ紹介されている中、興味をひかれたのが関西風すき焼き。

わたしは関東風しか知りませんでしたが、

「だし汁に調味料を加えたわりしたで、材料を煮(に)ていく」のが関東風。

「材料に直接調味料をかけ加えて煮(た)く」のが関西風。

とのこと。

関西風だと、すき焼きの残りにご飯を入れて、すき焼き飯なるものをつくるらしいのです。

いわく。

「牛肉も葱もこんにゃくも、それから焼豆腐、麩なんてのが、いっしょくたに、ほとんどひといろになってくたくたに、煮えつまっている。牛肉の脂が白くかたまって鍋にこびりついている。(中略)
 ほんとうは、その残りものの鍋をあっため、お汁(つゆ)が少なければ湯を足して、鍋に沁みついたいい味をよび戻し、静かに御飯を入れる、この量は多すぎてもいけず、少なすぎてもいけない、残りものの具の量と汁の多少によってきまる」

との自作からの引用箇所を読んでいると、どうにもそそられます。

身近な関西出身者にきくと、うどんを入れるうちもあるそうです。

なるほどね。

でもまずは、うどんよりもご飯だな。

ご飯で食べてみたい。

わたしは実は、田辺氏の小説とは今ひとつな相性(時代がね……)なのですが、『味三昧』内のエッセイ「人生キャリアこそ料理のうま味」には深く共感します。

「ところでお料理はすべてその瞬間のチャンスに応じるもの、いろんなものができるといっても、そのときどきの事情に対応できなくてはなりません。おなかを空かして、一刻も早く、と待っている人に、長い時間をかけて凝りぬいた料理を出すより、お握りに梅干のほうが喜ばれることもあるし、経済的ピンチのとき、思いがけぬ客を迎え、あり合せの残りものでもてなさないといけない時もあるという具合。そういうときに何とかおいしいものが出せるのを、私は、お料理の上手な人、と呼びたいのです」

おっしゃる通り!

レベル高すぎですけども、

「でも、さすが、どんな人も、年を重ねるにつれ、上手になってゆきます。ーーー上手にならないのは、人の気持ちに鈍感な人、自分中心の人です」

なんですと。

耳が痛いです……。

がんばらないと、な。



普段、化粧をしないせいか、化粧まわりの品々にそう情熱をおぼえません。

ただなぜか、コンパクトは大好き。

ふと思い出したように気になったら、検索をかけ、サイトをのぞきに行きます。

そうして出会ったコンパクトは、GUILLOCHに青い花を合わせた可憐な雰囲気のものでした。


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英国はバーミンガムのストラットン社製です。

今回つらつら調べて知ったこと、その1はかつて「コンパクトといえばストラットン」といわれるほどに、ストラットン社のコンパクトは世界的にも有名で流通していたということ。

ついでにバーミンガムにはどんなクラブ(サッカー)があるのだろう、と探して、アストン・ヴィラとバーミンガム・シティがあるのを知りました。

その2は、GUILLOCH。
ギローチェと発音するのが正解なのか、はたまたギロシェなのか、わかりませんが、細かい波縞模様のヨーロッパ伝統の装飾技術のこと。

このコンパクトのはたぶんに「もどき」です。

しかし、あなどれないのはその機能。

ぱちっとふたをある角度まで開くと、中ぶたも自動的に開くよう、仕掛けが施されているのです。

女性が爪を痛めることなく、使えるようにとの配慮です。


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中ぶたの留め具(本体右の丸ぽっち)は、ひそやかな金属音をたててはずれます。

これが、あまりにさりげなくて。

たまりませんよ、もう。


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中ぶたの内側にはシフターが入っていました。

ピンクのベルベットのふちどりがまた可憐。

実際に使う場合はシフターの下にパウダーを入れますが、コンパクトじたいの厚みが5ミリほどなので、パフもきれいに収めようと思うと、そうとううすいものに限定されます。

うすいパフで美しく仕上げるには、ちょっとテクがいるやも。

まだ、本来の用途で使う予定はありませんが。ね。

今のところはもっぱら手鏡です。

でも、コンパクトの動作と手応えがたまらないもんで、一日に何回も開けたり閉めたりをくりかえしているので、おもちゃみたいなものでしょうか。

当たり前なんですが、何回やっても正確に動作してくれるんで、おもしろくて。

たぶん、自分にとってのキモはこれなんだろうと思います。

ぱちんという音と手応え。

もちろん、がま口も大好きです。

わたしのコンパクト好きの源泉には、もちろんばっちり『ひみつのアッコちゃん』が入っています。

でも思い出してみると、お姫様や婦人警官に変身してどうこうにはあまり興味がなくて(便利だとは思ってました)、アッコちゃんいいなあと子供心にうらやましかったのは、すてきなあのコンパクトを持っていたからなんでした。

ポケットから取り出したコンパクトを、なんともいえない心地よい音とともにぱかっと開く。
というのを自分も体感したかったというんでしょうか。

だもんで当然、おもちゃの「アッコちゃんコンパクト」(初代)は狙いました。

でもいざ手に入れてみたら、実物はぶ厚いわ、ちゃっちいわでがっかりしたのをおぼえています。

今なら「あれはあれであり」と思えるんですけどねー。

当時は裏切られた感の方が大きくて、いつのまにかなくしてしまいました。

それにしても赤塚不二夫おそるべしなのは、化粧を魔法と捉えて物語をつくってしまうことで、「アッコちゃん」が男性作家から生まれたのは、納得です。

さて。

世にコンパクト収集家はいるもので、大変勉強になるのが、ブログ『ヴィンテージ&コレクティブル』です。

特に『生き残りを賭けた戦い』と題された記事はすばらしいので、ぜひ。

ついでに、eBayものぞいてみましょう。

めくるめくコンパクト・ワールドがあなたを待っています。

禁断の森か、新たなステージか。

円高のこの時期、悩ましさ倍増です。



ポテトサラダ

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ときどきむしょうに食べたくなってつくる、ポテトサラダ。

今までに3、4回ほどつくったでしょうか。


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いやー、ようやく自分好みの味がつかめてきました。

料理とは、すききらいではなく、できるかできないか、なのだなあと思いますよ。

この調子でいろいろな料理をものにしていきたいものです。



アレックス・ファーガソン『マネージング・マイ・ライフ』。


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1999年12月初版。

日刊スポーツ出版社発行。


サブタイトルは、「マンチェスター・ユナイテッドを率いて 知将:アレックス・ファーガソン自伝」。

サッカーファンにはもはやおなじみ、マンチェスター・ユナイテッドのファーガソン監督が99年のチャンピオンズリーグ決勝「カンプノウの奇跡」からこの世に生を受けた頃までをふりかえる。

写真満載とはいえ、本文495ページで2段組(!)。

プレミアリーグをみてなかったら、たぶん手に取ることはなかったやも。

いろんな意味で、手強い一冊でした。

ファーガソン監督の笑顔はつねづね味わい深いと思っていましたが、まさしくです。
己を律することのできる人間はやはりひと味もふた味もちがう。

監督は善人でいる必要はないけれど、悪人ではやれない。

そして人間嫌いでも。

「戦術は重要だが、戦術が試合に勝つのではない。人間が試合に勝つのだ」

彼に理想の父親像を見る選手も多いのだろうなと思います。


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フロスト気質

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R・D・ウィングフィールド『フロスト気質 上巻』『フロスト気質 下巻』。


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2008年7月初版。

東京創元社発行。


クリスマスのフロスト
フロスト日和
夜のフロスト


に続く待望の第4作め。


英国はロンドン郊外にある架空の市(まち)デントン。
ハロウィーンの夜、さびれた商店街の山と積まれたゴミ袋の中から、少年の全裸死体が発見された。
休暇返上で現場に駆り出される主人公、フロスト警部。
彼が動くと謎が謎を呼び、人間関係はさらに込み入るのだった。
連続幼児刺傷事件に誘拐事件、さらにかつての同僚からは過去の事件をめぐって逆恨みされ……。
果たして、フロスト警部に安息の日はくるのか。


上下巻にたるみなし。
著者の筆がすみずみにまで冴えわたっている本作。
物語に没頭する幸福をぞんぶんに味わえます。

フロストシリーズではいつも寒い季節に事件が起きる。
登場人物たちがふるえる風の冷たさ。
雨の容赦なさ。
をリアルに感じられるこの幸せ。

そして、登場人物たちが抱え込む闇。

名作は読み手が時を経るごとに発見があるといわれますが、本作もまたしかり。

今回はあとがきまでも気が抜けませんでした。

人生は案外、短い。
翌日に予定のないときは一気に物語に溺れましょう。

フロストシリーズ未体験という方にはぜひとも第一作『クリスマスのフロスト』を。

金欠の場合は図書館があります。
出版社が苦労して出した本にお金を払わないなんて、なんてそんなみみっちいことはいいません。
そんなのどうでもよろしい。

まずは本を手に取ること。

大事なのは本を買うことではなく、読むことなのです。



こねた

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C・ロナウド選手、交通事故

真っ赤なフェラーリとはなんと似合いすぎな。

無事で何よりなれど、彼は悪運がほんとに強そうです。

The Sun』だと詳細記事&ご本人の写真付き。

という具合につらつら検索していたら、目についたのがルーニー情報。

ルーニーの若ハゲがチーム内でネタに

今頃気づいてすみません。

でも。

そうか、そうだったのか、やはり。と思った方も多いはず。

いじめ筆頭がクリスティアーノ・ロナウドというのもまた香ばしい。

お互い親友だと公言してるわりには、あまり仲良さそうに見えなかった先月のクラブW杯授賞式前の待ち時間を思い出します。

今日は誕生日。

こねたでゆるゆるするのもまた一興。です。



謹賀新年

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あけましておめでとうございます。

旧年中はつたない記事をお読みいただき、ありがとうございました。


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今年もBS1のプレミア・リーグ放映は健在でした。

かなりがっちりと固定ファンがついたのでしょう、すばらしい!

しかしまさかジェラードが傷害事件を起こすとはなあ。

美談の多い人って、実は無理してるってことなんでしょうか。


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人生、おおまかで適当でもいいのかもしれません。

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。