8 1/2

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フェデリコ・フェリーニ監督『8 1/2』。

売れっ子映画監督グイドは逃避したかった。

構想もまとまらないのに制作だけが進められていく新作映画からも、破綻寸前の家庭生活からも。

彼はつぶやく。

「過去を葬るつもりの映画なのに、自分だけは葬れない」

「人生はやり直せるのか」

中身のないまま、映画のセット(ロケットの発射台!)だけが完成に向かう。

果たして、グイドはこの現状からぬけだせるのか。


初めてみた20歳そこらから長い間、難解な芸術映画だと思っていた本作。

しかし、先日みてみたらば、しっかり娯楽映画なのを発見したんでした。

虚構と現実がいりまじる、ややこしい構成ではありますが、わかる人にだけわかりゃいいんだよおれの作品は。てな意志はちっとも感じられない。

ついでにフェリーニは人間好き、特に女性に対してとても愛情があるのがわかる。

登場する女性はみな美しくかわいらしいのです。

主人公は43歳という年齢設定です。

若いうちはなんのかんのと先送りできた問題が、もうごまかせなくなってくるのがこの辺り。

これが痛切に「わかる!」という人なら、本作は難しくありません。

八方ふさがりだった主人公は最後、ひらめきます。

答えは単純だったのだと。

有名な「人生は祭りだ ともに生きよう」のつぶやきは、実は誰よりもグイド自身、彼自身の過去に向けられたものだと思っています。

観客に集中を強いるタイプの作品なので、力のあるときにみるのがおすすめ。

2時間22分の長尺です。



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このページは、MOMOが2009年8月 8日 14:41に書いたブログ記事です。

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