2010年8月アーカイブ



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蔵書の仕分けが先週、完了しました。

これからは、ひたすら荷造り大会。

来月は、引っ越しです。



ある日のマンダラ

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先日、神保町のマンダラにカレーを食べに行ったところ、テーブルにみなれぬマットがありました。


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??? と思って見てみると、


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さらにわかんなくなっていたら、店員さんが説明してくれました。


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初めて知りました。

先月中旬から今月初めにかけて、神保町ワンピースカーニバルなるイベントがあったことを。

なるほど。

集英社、仕掛けてますね。


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このイベントで、マンダラのカレーを知った人もいるのでしょうか。


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タンドールの盛り合わせもいけますよ。

SとLの二つのサイズがあって、これはSサイズ、2000円。

こう暑いと、やっぱ食欲はエスニックに向きますね。


 インドレストラン マンダラ 東京都千代田区神田神保町2ー17ーB1

   03ー3265ー0498

   昼11時ー15時(全日)

   夜17時ー23時(月ー金)

    17時ー22時(土日祝)

   無休



六嶋由岐子『ロンドン骨董街の人びと』。


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1997年12月初版。

新潮社発行。


英国はロンドン。

大学、財団での研究を経た後、老舗の古美術商に勤めた著者から見た、骨董と英国。


本書のキモは、著者の冷静な観察眼だと思います。

したり顔で解説するでも、はしゃぐでも、おもねるでも卑下するでもない語り口。

抑えてなお、行間から情景があふれるというか。

思い入れの深いことがらを表現するときはかくありたい。と痛感させられました。

この先、何度も読み返す、そしてそのたびに考えたい一冊です。



寿白

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先日、鯛茶を食べに行きました。

九段下『寿白』です。


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まず、一口そうめんと白身魚の南蛮漬け。


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まぐろといかの刺身。


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銀だらの西京焼き。


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そして、鯛茶セット。

ごまだれをつけた鯛の刺身をご飯にのっけて、お茶を注ぎます。

薬味はお好みで。

なんですけども、わたしはお茶漬けにしないで、このままご飯をかっくらうのが好み。

ふだんはごまだれかけてご飯を食べようとは思わないのに、ここにくると、ごまだれと薬味だけでもご飯がもう何杯でも。

がははっ。

ご飯がおかわり自由でよかった。


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デザートは、あんずソースをかけた水まんじゅう。

以上、お昼の鯛茶懐石3990円(税込み)でした。

やや暗めでおちついた雰囲気の店内は、どの席も半個室状態(個室もあり)で居心地がよいです。

いつか、夜にも来れるようになれれば。


 寿白 東京都千代田区九段南1ー4ー1

     03ー3222ー0505

     平日11時半ー14時半、17時半ー23時半

     土曜11時半ー14時半、17時半ー21時

     日曜お休み



きょうのテーブル

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冷やした麦茶といただきもののバウムクーヘン。の図。

今年は残暑がきびしい。と聞くと、がっかりします。





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朝が涼しかったんで、熱いミルクティーをいれてみました。の図。



古書修復の愉しみ

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アニー・トレメル・ウィルコックス『古書修復の愉しみ』。

市川恵里訳。


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2004年8月初版。

白水社発行。


アメリカはアイオワ大学中央図書館、保存修復部。

書籍修復家である著者の、現在の活動に、弟子入り時代の回想を織り交ぜながらつづった1冊。


100年以上前のくずれかかった本を読めるようにもどす/修復するにはどんな方法があるのか。

その過程が、実にていねいに書かれていて、読んでいるとため息がもれます。

本を解体してまたもどさねばならない修復家と本の対話は濃密です。

著者が弟子入りした修復家の信条は「本は読まれるもの」。

本としては美しいけれども、読みにくかったり、壊れやすいものはだめ。という。

本書には、著者(とその師匠)がよろしくない例としてあげた修復家や修復のスタイルも出てきます。

単にこわれた本を新しくし直しただけとかね。

でもこれがまた修復という世界の奥深さに一役買っていて、絶対的に正しいやり方というのはなくて、いろいろな考えのもとで本の修復がなされていくのがわかって、おもしろかった。

本は、その外観と内容もともに後世に長く伝えられていくべきという著者の思いがつまった本書もまた、いろいろな人に読まれていくといいなと思います。

特に。

本というものにまったく何の思いも抱かない人に。

正直たいくつな箇所もあるので、とっつきやすいとはいいませんが、序盤だけでも読むと、本ていろいろな行程を経て1冊にまとまってるんだ、というのがわかるはず。

いろんな素材から成り立ってるのが、本なんです。

たとえ、本書でやや揶揄されてる「大量生産品でしかない本」であっても、ね、本てやっぱりいいなあと思えるんですよ。

現時点では絶版(あるいは品切れ重版未定)らしいので、興味のある人は図書館に行くべし。


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扉写真は、著者のお師匠さんの手。

アニー・トレメル・ウィルコックス『古書修復の愉しみ



人気駅弁試食中

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先日、東京駅で見かけたテレビの収録風景です。


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首から下げた駅弁箱には「人気駅弁 試食中」とのオレンジ色の文字が。

どの駅弁が人気だったのかなあ。


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ちなみにわたしはこのとき、アカシアのロールキャベツ&ハンバーグ弁当を買いました。

おいしかったけど、ロールキャベツ&コロッケ弁当のが好み。です。



汐の声

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山岸凉子『汐の声』。


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2010年1月初版。

潮出版社
発行。

スペシャルセレクションⅡ


表題作の他、『天鳥船(あめのとりふね)』、『八百比丘尼(やおびくに)』、『笛吹き童子』、『蛭子』、『鬼』を収録した短編集。

ほぼこわい物語で構成されているので、まじで震えたい人は一人で深夜に読むのがおすすめ。

こわいよーほんと。

その中でも特にこわくて味わい深く、憑かれたように読み返してしまうのが表題作『汐の声』です。

主人公、佐和は「17歳の霊感少女」としてテレビに出ているものの、自分の霊感に自信がない。

しかし、自分に依存しきっている両親に「否」を突きつけることもできず、いわれるまま「霊感少女」の仕事をしている。

ある日、占いの大家2人と幽霊屋敷を訪ねる企画が持ち上がる。

その屋敷では、なぜか佐和だけが異常を感じて訴えるのだが、彼女以外の人間はまったく何も感じない。

らちがあかない番組スタッフは、とうとう「やらせ」で片をつけようとするのだが……。


こわいものは確かに出てくるんだけど、そのこわいものの正体がまた底なしにこわくて、しかもそれが現実味を帯びているところがミソ。

実際、そういう例ってある/あったんじゃないかと思うほどに。

山岸氏、物語つくるのうますぎです。

余談ながら、本作よりさらにこわいのが『蛭子』なんですが、合点のいかないところもあり。

もし読んだ方がいたら、解題してください。



日本三文オペラ

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開高健『日本三文オペラ』。


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昭和58年4月17刷。

新潮社発行。


戦後の大阪。
浮浪者フクスケは、飢えをしのごうとうろついていたジャンジャン横町で朝鮮人の女に拾われる。
手伝ってほしい仕事があるといわれ、ついていくと、貧民部落の中のかしいだ二階建の家に案内される。
中では屈強そうな男たちが七輪を囲んで夕飯の最中だったが、誰もフクスケのことを気に留めない。
夜。
フクスケは懐中電灯を持たされる。
男たちはそれぞれ暗色の服に着替えており、シャベル、ツルハシ、ハンマーなどを持っている。
いったい何をやらされるのか。
何の説明もないまま、フクスケが連れて行かれたのは旧陸軍施設跡。
仕事とは、その広大な廃墟から金目の金属を盗み出してくることだった……。


「アパッチ族」と名付けられた実在の泥棒集団を下敷きにした物語。

『ロビンソンの末裔』でも、開拓地を覆う熊笹の容赦ない強さがありありと描かれてましたが、本作でも闇の廃墟の道なき道を行く様子、雑草の遠慮ない繁殖ぶりが、リアルです。

発表は昭和34年と大昔なので、ニコヨンとかルンペンとか、今じゃ死んでる名詞も出てきます。

でもそんなの気にならないぐらい、すんなり、物語に入れます。

さらに。

開高氏は食べ物に一家言ある人だけに、食事の場面がどれもすばらしい。

登場人物は貧乏な人ばっかなので、たいがいおかずはモツなんだけども、タレしだいでうまくもなるし、そのタレも作り手によって味が変わるとかね。

ちゃんとそれぞれの生活の中に食事が生きているというか。

働くにはまず食べないとだよな、と。

いちばん好きなのは、主人公フクスケが親分の子供と夕飯を食べる場面。

かんでもかんでもほぐれない肉にフクスケが音を上げると、それを毎日食べているという子供が食べ方のコツを教えます。

「おっちゃん。コツはやな、かまんと呑むこっちゃ。かむのはお愛想や。歯があるねんよってにな、やっぱり顔たてたらんといかん」

それでもその肉を残すのを見て、

「……まあ、雑巾はまずいけれど、トトチャブよりはましや」

フクスケがそれは何かと聞くと、

「飯のかわりに水飲むこっちゃ」

そして夕飯が終ると、子供は台所に食器を持って行って洗いはじめます。

当たり前のように。

小学校3、4年生ぐらいの年齢で、もう自分の人生と環境を悟っている、いや悟らざるをえなかった。か。

でもそれでも生きる。

嘆くより、働いて、そして食べる。

たとえ雑巾(牛の胃袋)でも。

この、直結具合。

いいなあ。

本作はどん底で生きる人間の物語だけども、終始軽やかで、おもしろい。

読むと、自分をしばっている人生のくくりから少し、解放されます。