展覧会の最近のブログ記事

草間弥生『永遠の永遠の永遠』展に行ってきました。


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大阪は中之島にある国立国際美術館。

地下にできた美術館なので、まずエスカレーターとかで下におります。


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会期も終わり頃の休日だったので、とにかく午前中にみるのがよかろうと、


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やってきたらば同じことを考えた人はやっぱり多かった……。


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しかし、そこは東京より人が少ない大阪。

ちょっと並んだだけで中に入ることができました。


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かぼちゃの実物、初めて見ましたよ。

大きいっすね〜。

もちろん、記念撮影人にも大人気!

あ、かぼちゃといえば、ミュージアムショップにこのかぼちゃの置物(小)が売られてました。

3500円と強気なお値段でも、かなり存在感があってそそられましたが、結局買いませんでした。

付属の箱があまりにも立派(銀彩だぜ)なのに疑問がわいちゃって。

まー、商売は大事ですけどほどほどにしとかないと。ね。


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でわ、没入。

草間ワールド。


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撮影可能領域「チューリップに愛をこめて、永遠に祈る」。


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天井から床まで水玉。


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一見ラブリーだけど、よく見るとこわかったチューリップたち。


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会場では、草間弥生とは何者か? を短くまとめたドキュメンタリーも上映。

描きあげた絵に囲まれた草間氏を見てわかりました。

これは王国なんだと。

作品はその国民であり、その中心にいる王さまでもっとも勇敢な先兵。

それが草間氏。

だから彼女の戦いとは、外に向かう領土拡大なのだなあ。


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最後に、本人略歴の展示がありました。

その中から、特に印象に残った2枚のうちの1枚。

少女時代の写真、この構成を考えたのは誰なんでしょうか。

ひときわ目を引く美しさです。


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もう1枚は、コーネルといっしょの写真。

彼と親交があったなんて意外!


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出ると、グッズショップが待ち構えていてくれます。

人気です。

わたしは何も買いませんでしたが、それもまた人生。


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今回残念だったのは、2点。

その1。

スムーズに客を流すのが大事なのはわかります。

でも、やたら「立ち止まらないでください!」「奥に進んで下さい!」を連呼するのはいかがなものかと。


その2。

いちばん楽しみにしていた体感型作品「魂の灯」のあっけなさ。

客をさばくのが仕事なのでスタッフに罪はないんだけど、「はい入ってください」「はい出てください」だとあの作品から何かを感じるのはむりです。

休日に行くなよって話なんだけどもね。

じっくり体感できた人、いいなー。

実はこの作品こそ「永遠の永遠の永遠」たるものだと思ってたんで(涙)。


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地上にもどると、空にあやしい雲。

降るのかと思ったら、降られました。

最近、どうもあやしい気象が多い気がしますねい。


おまけ


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草間展を堪能したら、常設展へ行きます。

なぜか、人はまばら(笑)。

おかげでゆったり、心行くまで作品対話ができましたが。


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ということはやっぱり。

美術館は平日昼間に行け!

ってことですかね〜。



ちょっと前になりますが、大江戸博物館に行ってきました。

北京故宮 書の名宝展』です。


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「故宮」といっても「書」だし、地味でおとなしい展覧会だと思っていました。

が。

それは大きな間違いだと、一歩会場に入ったとたん、わかりました。

みなさん、展示されている作品に対してどん欲というか、何が何でもこれだけは吸収して帰る! てな鼻息の荒い方が多かったというか、かぶりつきでメモやノートをとる方をよく見たので。

あれらは玄人(書道関係)の方だったんでしょうか。

行ったのがちょうど最終日だったのでいつもより人出があったのかもとも思いますが、いやしかし、美術関係の展覧会ではあまり見ない熱い反応には、びっくりしました。

しかしその気持ちもちょっとわかるかも。
と思ったのは、清代の作品を前にしたときです。

はっきりいって、唐や宋といった昔の字はあんまりぴんとこない。

でも清代に書かれた字だとおもしろいと感じるんですよ。

特に清代後期の作品はすばらしい。

「書」といっても、おけいこ「書道」ぐらいの認識しかなかったので、初めて「書」の次元の高みにふれたというのでしょうか。

書道をばかにしたんではなくて、まだあの先があったのかという、ね。

書道を究めている人にはもうわかりきったことだと思うんですが、型の何たるかもわかっていない人間としては、ただもう、表現の深さ、終わりなさにつっ立ちました。

ここまで文字一つひとつに情熱を注ぐ人たちがいたとは。

自分の書く文字を今一度、見直さねばと思いました。

すごい作品にはやはりすごい力が宿るのですね。

どんな表現形態であっても。


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 大江戸博物館 東京都墨田区横網1-4-1

        03?3626?9974

        9時半?17時半(土曜のみ19時半まで)
          
        一般1300円
 
       『書の名宝展』は終了してますが、図録は在庫あり               



先日、南青山にあるラットホールギャラリーに行ってきました。

深瀬昌久『鴉 The Solitude of Ravens』展です。


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この『鴉』、古書店じゃ6桁(!)ものお値段がついているほどのプレミア写真集なのですが、今回めでたく復刻されました。

ので、目的は1オリジナルプリント鑑賞、2写真集購入。

しかしなんというか。

オリジナルプリントを見てから、印刷された写真を目にすると、どうも別物に思えてしまう現実はいかんともしがたく。

結局、写真集は買わずにギャラリーを後にしました。
 
やーわるい客ですまんです。

しかし。
それだけオリジナルプリントで見る『鴉』には迫力がありました。

雪まみれの魚の骨(たぶん)に食らいついている猫のふりかえり、風を受けて逆立つ乱れ髪の後ろ姿の女子高生、広大な海の中の微小な点のような人、そして雪の中にいくつもつけられたカラスの足跡。

どれもにおいがたちのぼってきそうな写真でした。

撮影時、写真家の私生活はぼろぼろだったとか。

不幸でも幸福でも、表現手段があるといろいろな作品が生まれてくるんだなあ、と思います。


 ラットホールギャラリー 東京都港区南青山5?5?3 B1F
        
             03-6419-3581

             12時から20時(月曜休み)
          
            『鴉』は10月12日まで
 
             入場無料

             写真集『鴉』10、500円(限定1000部)          
          
       

先日、東京大学総合研究博物館に行ってきました。

『鳥のビオソフィア 山科コレクションへの誘い』展


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はっきりいって、この間見た『英国美術の現在史』展がぶっとぶほどの美しさ。

全5空間とコンパクトな展示は、さながらコーネルの箱作品。

鳥の研究に興味があってもなくても関係なし!
その空間に足を踏み入れさえすれば、心はもうあちら側のもの。

今回の展示は美術系の人が手がけたそうです。

それぞれの空間のメリハリや展示物の個性がよく表現されていて、鳥の骨格標本が一列に並んだ展示では、背後の壁にうつる影(この影がまた美しい)までが展示の一部になっていて、よく考えられているなと感動しました。

もとは昭和天皇のコレクションだったという鳥の剥製(ペンギンもいました)が多数、でもお互いの存在を食い合うことなく展示されていた空間『博物学と工芸』もみごとでしたが、次の展示空間へ行くちょっとした通り道での展示の仕方にうなりました。

美しい鳥の剥製に見とれた後に待っているのは死の色が濃く感じられるモノクロの標本写真であり、鶏の奇形写真を静かに列挙した展示ケースなのです。

この通り道の次の空間、『鳥類学者の小部屋』ではさらに死が強く感じられる鳥の仮標本が引き出しに収められる形で展示されています。

剥製は生きていた姿の再現ですが、仮標本はまさしく死体。

目は閉じられ、羽もたたまれ、か細い足にラベル(このラベルにも歴史の重みを感じます)をつけられ、仰向きに同じ個体が何体も、すきまなくガラスケースに規則正しくつめてあるさまは強烈です。

中には、かんじんの本体がなくて、くちばしだけが残ったものが仮標本にまじっていたりして、研究とはむだのない現実直視というか、クールだなと思いました。

仮標本の鳥はどの個体も、羽はきれいだし、胸のあたりの羽毛なんかふわふわした感じなので、見ているうち、死んでいるのか眠っているのかわからない不思議さに駆られます。

第一印象はぜったい死体なんですが、見ているとわからなくなる。

魅入られました。

この部屋は題名通り、架空の鳥類学者の部屋を演出した架空の空間です。

でもその個性の表現がみごとなので、単なる作り物に終わらず、「彼」がどんな学者なのか、つい思いをはせてしまうほど。

もし部屋から個性を組み立てたら、大変魅力的な学者ができあがることでしょう。

「彼」は収集マニアでもあるという設定なので、部屋の中にはネズミやひな鳥の骨格標本(!)や亀の甲羅などいろいろおいてありましたが、なにげなくワニの剥製なんかがまじっているところがすばらしい。

これでもか! と見せつけるのではなく、ほどよいゆるさをあえて演出するところがまた上等。

わたしはこの空間がいちばん好きです。

許されるなら、一日中、机にほおづえをついて(別につかなくてもいいんですが)空想にふけりたい。何ごとかを書きつけたい。

ギブスンの小説『ニューロマンサー』に出てくるヴィラ・ストレイライトにもつながる奥行きをもった美しいあの部屋で。

ああ。

今思い出してもため息が出ますよ。

空想/妄想が大変に喚起された展示でした。

言葉だけではちとむなしいと思ったら、さあ、会場写真へ


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先日、久しぶりに森美術館に行ってきました。

英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展』。

目当てはもちろんダミアン・ハーストの作品です。


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告知にも大々的に使われた彼の作品『母と子 分断されて』は、思っていた以上に大きくて鮮烈。

実物にふれる大事さを痛感させられました。

解説がなくても成立しうる圧倒的存在感はさすがです。

そこで気になったのは分断された間に入ってもいいのかだめなのか。

内覧会のレポートを読むと「入れます」と書いてあるんですが、実際は禁止状態でした。
初めは入れたけど、何か不都合があって禁止したとか?

でも間に入って牛の内部も見てこその作品なので、すきまからのぞかせるだけにとどめた展示の仕方には猛省を促したいです(えらそう)。

常に「芸術か冒涜か」の物議をかもしてきたダミアン・ハースト。

その存在もすごいですが、そんな議論を戦わせちゃう英国という国もすごい。
成熟していると思いました。

他には照明がついたり消えたりするだけのマーティン・クリードの作品。
明滅の間に見えたり見えなかったり、変化したりしなかったりを何の展示もない空間で体感できます。
シンプルだけど奥行きがある。
深読みを限りなく許す度量が現代アート。

あとはグレイソン・ペリーの一見古典美術の壺。でも絵柄は悪徳悪童のオンパレード。
という壺作品もおもしろかったです。

が、全体的に見ると、惜しいかな、小粒でした。
特に映像作品は難しかった。

英国の時代背景をもれなく理解していれば、うなずける作品も多かったのかもしれません。

が、壁の解説を読んだり、音声ガイドを耳にあてながらの鑑賞はどうもかったるくて。

過去に訪れた展覧会ではいずれも作品の質/量ともに圧倒された森美術館での展覧会。
今回は展示数にくらべて空間があまっていたというか、えっこれで終わり? というあっけなさ。

ターナー賞じたい、歴史の浅いものとはいえ、ちょっと残念。

なんだかなあ。
と思っていたら、館長が変わったことを知りました。

納得(といっては現館長に失礼か)。

高層階からの眺めはあいかわらず美しいというのに、この倹約時代、美術館の低迷状態もやむなしなのか。


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明日はどっちだ。

と書いているわたしがいちばん気楽ですが。ね。



秋田滞在中に千秋美術館に行きました。

目的は、写真展『木村伊兵衛が視た秋田』。


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オリジナルプリントが拝めるわ、図録が手に入るわ、こりゃ一石二鳥だゼ!

と、意気込んで出かけたところ、今回図録は作っていないとのこと。

玉砕でした……。

しかし。

展示された写真はいずれもすばらしく、鮮烈。
奇をてらうことなく、秋田の暮らしと人をとらえていて、とてもよかったです。

ちょっと展示の仕方が雑な箇所もありましたが、そこはそれ。

オリジナルプリントはやっぱり美しかった。

東京にもどってきてから、こんな本が出ていることを知りました。


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ちくま文庫木村伊兵衛 昭和を写す4 秋田の民俗』。

解説によると、2004年同美術館の『木村伊兵衛と秋田』展では写真75点を展示。

図録も増刷され、盛況だったそうです。

今回の展示数は過去のそれをはるかに上回っていたので、予算的にも図録は難しかった、か。

あまり人が入ってるようにも見えなかったし(失礼)。

そこで気になるのがやっぱり筑摩書房(どうでもいいけどご近所)から2001年に出ている大型本、

木村伊兵衛写真全集 昭和時代 第4巻 秋田民俗』。

うーーむ。

とりあえず、実物をどこかで見ないとですね。



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